歌を録る前に、もしくはミックスする前にしておくとすごく便利なことがあります!
ダウンロードしたカラオケデータを読み込む際に、1つ細工をすれば、後の作業が飛躍的に向上します。
リズムの走りやモタりが一目瞭然にわかるようになります。
ピッチは何となくわかりますが、一番難しいリズムの修正が一番簡単な作業になるかもしれません。
カラオケデータを、テンポ(BPM)と同期させよう!
1つの細工とは「カラオケとDAWのテンポを同期させる」ということです。
midiでもないのにそんな事ができるの?と思いますが、プロの現場では必ず行われています。
テンポ同期をしてより作業しやすい環境にしましょう!
テンポと同期させるってどういうこと?
DAWを最初に立ち上げた時、テンポ情報はほとんどがデフォルトの「120」になっていると思います。
その状態でカラオケデータを読み込んで再生ボタンを押すと、、、問題なく普通にカラオケが流れると思います。
でも!よく見てください!
DAWはテンポが120のままです!
カラオケとDAWの小節数が全然合ってないことないですか?
「まぁ、カラオケのテンポなんてわからないから別にいいんじゃない?」
と思う人も多いと思います。
実際、初心者であればあるほど、ほとんどがこの初期設定のままレコーディングやミックスを進めてしまっているようです。
ですが、、、プロが音楽をミックスする時は100%テンポと同期しています。
同期しないと、レコーディングの時の便利な機能はもちろん、後々のミックスの時に便利な機能が全て使えなくなってしまいます。
それくらい大事なことなんですね。
同期させることのメリット
リズムのずれが一目でわかる
テンポが同期していると、DAW上に正確なテンポのラインが引かれることになるのでリズムが走ってるかモタっているかが一目でわかります。
「ちょい走ってるけど悪くないんだよね、、、もうちょいだけ走りを抑えたいけど、いろいろいじってるうちにどのくらいにしたらいいかわからなくなった。」
とかよくありますよね。
そういう時は、走っている分と正確なリズムの中間にするなど、感覚だけでなく理論的にも音楽を操作することができるようになります。
例えば、下の図のように、DAWとテンポ同期していると下記のように、DAWの小説情報と一致します。
なので、本来赤い線のあたりにこないといけない歌のアクセントが、黄色矢印のところがかなり前に来ていますね。これは明らかにズレています。
というようにリズムのズレが一目瞭然になります。
クリックがつかえる
カラオケとテンポが合っていると、DAWについている「クリックボタン」を押したらクリックが完璧に合った状態で流れます。便利ですね!
クリックがあったら、アレンジの薄いところとかがすごく歌いやすくなるばかりか、リズムの縦ラインがよく見えて歌いやすくなります。
プロ歌手でも「クリックは大きめで」と指定が来ることもおおいので、クリック有りのレコーディングに慣れておきましょう!
DAWによって場所は変わりますが、下記のようなボタンがあります。
それでは、同期させよう!
こう考えると、絶対にテンポ同期するしかないですよね。
でも、DAW上でのカラオケとのテンポ同期は、ソフトが自動でやってくれる、、、なんて便利なんてことはありえません。
すべて手動でしないといけない上に、ちょっとしたテクニックとコツが必要になりますので、初めての人には少しハードルが高いかもしれません。
けれども同期させるメリットは計り知れないなので、ここは何とか頑張りましょう!
慣れてしまえばそこまで難しいことではありませんので、順番に手順を紹介して行きます。
①データの読み込み
まずは普通にデータの読み込みをしましょう!
ここはいつもどおりで構いません。
②最初の小節の頭を見つける
ここが慣れるまでの最大のポイントです。
カラオケの前奏などの前半ならどこでも良いですが、小節頭を見つけてください。
ドラムソロから始まってたら、ドラムソロはのけて次の小節あたまを見つけます。
もしくは、最初は歌とギターだけでわかりにくい、、、という場合は何小節あとでも良いのでドラムが入ってきてからとかだったらすごくわかりやすいです。
わかりやすく波形が大きくなっているところを探しましょう!
そして、その小節頭から左側をバッサリ切りましょう!
そして切った後を、DAWの小節頭に合わせて置きなおしてください。
そうすると、切ったところとDAWの小節頭に合わせた箇所が、仮の一小節目となります。
そうなると、どんなにテンポを動かしてもここだけは絶対に動きませんね!
そのようにして次はテンポを探していきましょう1
③テンポをあわせる
つぎはテンポを探しましょう!
波形のアクセントを見ながらしっくり小節数や拍数と合うところを探してみてくださいね。
大体合ってるかな?って思ったら、次は小節のかなり先のほうへ行って、そこでも合っているかどうか確認してください。
50小節程さきにすすめると、数のように微妙なズレがでてきます。
その場合は、テンポを微調整してあげてくださいね。
場合によっては、「140」とかキレイな数字ではなくて、「140.01」とか微妙な数字になったりもしますが、そこは気にせず合っている数字を探してくださいね。
そして歌をいれるところの最後まで合っているようだったら、、、この工程は完了です!
④クリックと合わせて同期しているか確認
最後に、クリックを鳴らしてみましょう。
バッチリ合っていたら同期は完了です!
どんなズレでも見逃さない、完璧なテンポ同期ですね。
この状態になってから、ようやくレコーディング、ミックスを開始できます。
多少面倒なところはありますが、これはしておかないと必ず後悔します。
そのくらい大事だと認識をしておいてくださいね!