お気に入り楽曲のカラオケを自分に合うキーに変更したら、音質が劇的に下がった、、、なんてことはよくある話です。
カラオケのようにmidiを使って鳴らしていたら、どんなキーへも一瞬で変更できてしまいますが、オーディオデータの場合はそうはいきません。
オーディオデータのカラオケのキーを変更すると、現段階の技術ではどのソフトを使っても音質は元の楽曲に比べガタ落ちしてしまいます。
ネットに落ちているキー変更したカラオケの音質が良くないものが多いのは、そういった理由からになります。
ここでは、どのソフトを使ったら音質劣化を最小限に食い止めることができるのか?というテーマで、ソフト別にキー変更したデータを比較検証していきたいと思います。
目次
今回、検証に使ったソフトリスト
SoundEngine Free
フリーソフトでは、SoundEngine Freeにピッチ調整機能がついていて、これがかなり使えます。
何年も歴史のあるソフトなので、使用している人もかなり多い有名なソフトです。
Audacity
こちらもフリーソフト。Audacityです。
レコーディングもできるので、これを使って歌を録っている人も多いと思います。
超多機能フリーソフトですね。
Sound Forge Pro11
フリーソフトに対して、市販ソフト「Sound Forge Pro11」はどのくらいの威力があるのでしょうか?
専用ソフトだけあってとても優秀です。
ミックスをするには、ピッチ修正後のカラオケの音質が極めて重要です。
ソフト別、キー変更後の音質検証
それでは、早速それぞれのソフトでキーを変更していきましょう。
-2、-4、-6、+2、+4、+6の6種類で検証していきます。
まずは、キー変更前のデータで元音を確認しておいてくださいね!
また、ヘッドホンや良いスピーカーで確認していただくことを推奨いたします。
原曲
-2にする(半音2つ分下げる)
SoundEngine Free
Audacity
Sound Forge Pro11
-2くらいだったらどのソフトもそんなに遜色はないですね。でも、市販のSound Forge Pro11は、他に比べて原曲の艶やかさが残ってるように感じます。
-1~-2程度のキー変更だったら、フリーソフトでも十分対応できると言ってもよいでしょう。
-4にする(半音4つ分下げる)
SoundEngine Free
Audacity
Sound Forge Pro11
-4くらいになってくると、楽曲の勢い、高音で明らかにSound Forge Pro11が良くなってきますね。もし、キーを変更した歌で、ガチで歌ってみたで勝負したい、、、と思うのでしたら、-3~-4あたりからSound Forge Pro11の導入を検討する方がよいかもしれません。
ですが、普通に歌の練習をする程度でしたら、SoundEngine FreeやAudacityでも十分だと思います。
-6にする(半音6つ分下げる)
SoundEngine Free
Audacity
Sound Forge Pro11
ここまでキーを変更することはあまりないと思いますが、、さすがにもう原曲とかけ離れてしまっていますね笑
3つのソフトの明らかな違いは、曲が始まってすぐ(0:00~)のアタック感です。SoundEngine Freeははまだ何とか残っているものの、Audacityは低音が完全につぶれてしまっています(ヘッドホン推奨)。
Sound Forge Pro11は良い感じです!原曲のアタック感が十分残っていますね。
音程を下げる検証では、さすがは市販ソフトといったところでしょうか。
それでは、続いて音程を上げる場合の検証をしていきましょう。
+2にする(半音2つ分上げる)
SoundEngine Free
Audacity
Sound Forge Pro11
これは各ソフトどれも遜色はなさそうですね。+2くらいならフリーソフトでも十分対応尾は可能なようです。
キーを上げる方はフリーソフトの大健闘です。
+4にする(半音4つ分上げる)
SoundEngine Free
Audacity
Sound Forge Pro11
+4になると、逆にSound Forge Pro11がぎこちなく感じますね。SoundEngine Freeが一番安定して聞こえます。
キーを上げる方が技術的に難しいのかもしれませんね。
+6にする(半音6つ分上げる)
SoundEngine Free
Audacity
Sound Forge Pro11
これもやはりSound Forge Pro11が微妙です。キーを上げる方はあまり得意ではなさそうで、リズム帯がちょっと崩れてしまっていますね。まだAudacityやSoundEngine Freeの方がしっかり元が残っています。
最後の最後になって、+6だけはフリーソフトの方に軍配が上がりましたね。といっても3つのソフトはすべて+6になると、とてもミックスで使えるような音にはなりません。
あくまでも参考程度という結果ですね。
まとめ
キーをあげる場合と下げる場合で、それぞれ得意不得意がはっきりしましたね。
キーを下げるには、Sound Forge Pro11が市販だけあって威力を見せてくれました。しかし、キーを上げる方についてはフリーソフトでもそんなに遜色なくキーを変更できることがわかりました。
今回の検証結果です。
キーを下げる場合
- 1位 Sound Forge Pro11
- 2位 SoundEngine Free
- 3位 Audacity
キーを上げる場合
- 1位 Sound Forge Pro11
- 2位 Audacity
- 3位 sound forge11
フリーソフトもかなり性能が上がってきていることがわかります。練習程度のキー変更ならSoundEngine FreeかAudacityをオススメします。
ミックスでもそれなりのレベルを目指したい中級以降になってから、Sound Forge Pro11等の市販品を考える、といった方向が良いかも知れません。
今回紹介した、3つのソフトは、下記のページで詳しく紹介していますので、ダウンロードしたくなった方はこちらも合わせて見てくださいね。
- オススメ オーディオ編集ソフト
フリーソフト「SoundEngine Free」と「Audacity」の違い
このフリーソフトの両者の違いとしては、Audacityがwaveだけでなく、mp3も読み込みが可能です。書き出しは別ソフトがあればmp3でも可能ですが、基本waveでの書き出しになります。
SoundEngine Freeでmp3を扱おうとすると、SoundEngine Proの購入が必要になります。
もちろん市販のSound Forge Pro11は最初から読み込みも書き出しでも使えます。