ミックス師と歌い手のやりとりで、実際にあった話をもとにまとめてみました。
実際にあった話を元に
歌ってみたをたくさん作ったことがある人は、複数の方にミックス依頼をしたことがあると思います。
ミックス師は、ピンからキリまでいて事前に実力の程はなかなかわかりにくいところですよね。
そのミックス師に依頼をした時、「有償です」って言われたことはありませんか?
趣味でやっているのですが、、、といってもやはり請求されたそうです。
今はかなり減りましたが、一昔はかなりあったそうです。
しかも値段が、、、2万円!!!
高っ!!
相場がわかっていない歌い手さんとかは、2万円なら2週間ほどがんばってアルバイトをすればたまる金額なので、ついつい払ってしまうそうです。
2週間頑張れば歌ってみたデビューできる!ってと思ったら、決して高すぎる金額ではないと感じるそうですね。
でも、その2万円を請求してくる人って、、、
ほぼ100%、、、アマチュアです。
もしくはほんの少しプロの現場に顔を出したことがある程度で、ちゃんとしたプロは絶対にいません。
歌ってみたの世界で「私はプロです」と謳ってる人は、我々から見るとややできるアマチュアかセミプロ程度です。
だいいち、本当のプロが趣味でやってる歌い手からお金をもらおうなんてませんよ。
プロで活躍する野球選手が、草野球選手に有償の個人レッスンなんて絶対にしないのと同じです。
ですが、、、お金を取ろうとする人は、完全な素人さんよりはレベルは高いとは思います。
提示された金額がl高いか安いかどう感じるかは、歌い手さんにかかっているとしか言いようがありません。
相場ってどのくらい?
プロの場合
たとえば、2万円あればプロの現場ならどんなことができるでしょうか?
プロ用のレコーディングスタジオを1時間借りるとすれば、安いところならエンジニア付きで1万円程度です。
そこを2万円で2時間借りたら、1~2曲は十分に録れます。
がんばれば3曲ほど録れますね。
サービスが良いところなら、簡単なミックスまでしてくれると思いますよ。
歌ってみたの場合
現在は、ホームページを作って名前(ハンドルネーム)をちゃんと出して仕事を引き受ける人が増えてきました。
相場が決まってきた現在は、2万を越えるなんてことはなくなってきているようで、リズムやピッチなど修正を込みなら1万円くらいではないでしょうか?
ここにトラック数がおおかったりハモリパートを作成するなどのオプションをたくさんつけてしまうと1万5000円~2万くらいになってしまいます。
有償で受けるべき仕事と、無償で受けるべき仕事の境目とは?
無償で受ける場合
僕は、歌ってみたはもちろん無償で受けています。
なぜ無償で受けているかというと、理由があります。
僕はアマチュアの頃、プロの方にたくさんお世話になりました。大きな人脈となる著名な方を紹介してくれたり、自分にプラスになる情報をたくさんいただきました。
やはり、アマチュアにとってプロとは、一歩先を照らしてくれる光のような存在であるべきなんです。
その恩返しとして、何か自分の持っている技術で頑張っているアマチュアの方の手助けが出来ればと思いミックスを引き受けていました。
たとえ単なる趣味程度として作品を作りたいという人の場合でも、僕自身も楽しめると思った場合は受けるようにしていました。
それでもいままで100作品くらいには関わってきたと思います。
有償で受ける場合
ですが、全ての仕事を無償で引き受けているわけではありません。
例えば、CDにしてコミケや通販等でガッツリ販売するという時は、わずかながらの金額で有償にしています。
なぜなら、CDで得た利益が歌い手のみのものになってしまうからです。
つまり、利益を生むための作品づくりにおいて、時間を割いてくれたエンジニアや協力者の方に、当然のように報酬を渡そうとしない歌い手は、利益を生み出す権利はありません。
作品で利益を生み出したい人は、絶対に何らかのリスクを負わなければなりません。
例えばコミケで販売を手伝ってくれた人に、ボランティアで手伝ってほしいから丸1日無償ですよ!なんて、、、さすがに言えないですよね。
自分だけが利益を生もうという意識ではいけません。
自分の作品作りに協力してくれた人へのリスペクトがない人に、良い作品を生み出せるはずがないのです。
自分に報酬がほしいわけではなく、そういう心構えがほしいだけなんです。
なので個人から仕事を引き受ける時は、事前にさらっと使用目的を確認しています。
販売目的のCDを作りたいのに、無償でスタジオを2日ほど貸してくださいなんてスタンスならもちろんお断りですよ笑
実はそういう人って意外に多いんです。
作品作りはチームですからね。
歌ってみたのミックスが、有償か無償かという議論は永遠に続くと思います。
でも、良い作品を作りたいというアツイ気持ちだけは根底にあってほしいと願うばかりです。