モニタ環境がよくなれば、ミックスが劇的に良くなる

ミックスを良くするには、音のモニタ環境を整えることが最優先です。

音をありのままに聞く環境ができればミックスも格段にクオリティが上がります。

手持ちのスピーカーでも音が格段に変わりますよ。

自宅でもより良いミックス環境をつくるためにまとめました。

モニタスーピーカーとリスニング用スピーカーの違い

リスニング用スピーカーでは、基本的に完成度の高いミックスはできません。

なぜなら、リスニング用スピーカーは、実際の音より良い音で鳴るように設定できているからですね。

本来修正すべき箇所が隠れてしまい、見逃してしまうのです。

女性で言えば生まれながらにしてメイクされてるイメージです。すっぴんの状態でないと、本来修正してあげないといけない箇所はわからないですよね。

モニタスピーカーで肌荒れ等を修正して、最高のメイクのノリが生まれるスッピンの状態をつくってあげると、リスニングスピーカーでより完成度の高いのメイクが仕上げるのですね。

なので、完成度の高いミックスをしようとすれば、モニタスピーカーが必須となるのです。

モニタスピーカーの性能を、最大限引き出す設置法

モニタスピーカーは、ほんの数センチずれただけでも低音が聞き取りにくくこもったり、定位感が不安定になってしまったりします。

女性が良いメイクをするのに、曇ったミラーを見ていては、きっと良いメイクなんて出来ないですよね。

なので、設置位置はモニタスピーカーの命です!特に、良いモニタスピーカーであればあるほど設置はシビアになります。

モニタスピーカーの性能が最大限生きる設置をして、より良いモニタ環境を手に入れましょう。

最適な設置位置を決める

スピーカーを設置しよう

モニタスピーカーは、できるだけしっかりとした、堅いものの上に置いてください。

スピーカースタンドベストですが、もし難しい場合机の上にブロック等を置いて設置するとサウンドは劇的に良くなります。

スピーカーの振動が別のものに伝わらない工夫をしましょう。

ちょうど右の画像のような感じですね。

ブロックの上に直置きでももちろん大丈夫ですが、インシュレーターをかますとさらに音質改善を望めます。

基本的な位置

モニタスピーカーは、基本的にはこのような正三角形が一番良いとされています。

もし部屋の形状から難しい場合は、2等辺三角形の頂点に耳の位置が来るように調整してくださいね。

しっかり三角形の頂点で聞くことができると、音の芯がはっきりと聞こえるようになります。

モニタの高さ

モニタの高さによっても音が変わります。

低音はスピーカーより下に流れるので、上の画像の目線の位置できかないと本来の音が変わってしまいます。モニタより高い位置に行くと低音が聞こえにくく、逆に低い位置にだと低音がきつくなります。

目安の位置としては、モニタスピーカーの真ん中(ツィーターとウーファーの間くらい)に耳の位置がくるイメージです。

画像を参考にしてくださいね。

スピーカー同士の距離

スピーカー同士の距離は、通常の部屋なら約1m~1.5mくらいがベストです。

部屋の形状によって、若干の狭くなっても広くなっても大丈夫ですが、三角形の頂点にしっかりと入れる距離にはしましょう。

モニタスピーカーの後ろの壁との距離

モニタスピーカーの後ろにも十分なスペースを保てるようにしましょう。後ろには低音がまわりやすくいので、壁との距離が近いと反射した音で低音が大きくなってしまいます。

できれば30~50cmはほしいところです。

もし難しいようだったら、低音用の吸音材を挟むなどして低音の対策をしておいてくださいね。

自分の位置(リスニングポジション)

モニタスピーカーの位置ももちろん重要ですが、部屋内での自分自身のリスニングのポジションも重要です。

最高のモニタスピーカーの設置ができてても、悪い場所で聞いてしまったら意味がありません。

低音は、部屋の隅や壁側にたまる性質を持っています。なので壁からできるだけ離れてモニタしましょう。最低50cmはほしいところです。

部屋の音場を整える

せっかく良いポジションに設置できたとしても、部屋の中で音が反響しすぎてしまっては良いモニタはできません。

リバーブがかかったような状態では、とても音の細部まで調整することなんて不可能ですよね。

部屋の反響が気になる場合は、吸音材で音場を調整して、ドライな環境を整えてあげましょう。

  1. オススメ吸音材

早速モニタスピーカーを使おう!

さて、ベストなポジションでモニタスピーカーが設定できましたね。

ではそのモニタスピーカーを使って、よりその性能を引き出してあげましょう!

音量は、大き目と小さ目の2種類で確認する

モニタスピーカーで確認するというと、爆音が基本というイメージが大きいですが、実際は用途に分けていろんな音量で確認します。

用途別の音量の大きさは、このように使い分けます。

大きな音量

大きな音は、音色や音の重なりなど、音の細部を確認しやすいです。まずは音色を作りこまないといけないので、その際は大きな音で確認することをオススメします。特にエフェクトなどはわかりやすいです。

普通の音量

意外に使わないのが普通の音です。大きな音でしかわからない部分はわかりにくいですし、小さな音でしかわからないことも多少はごまかされます。最も聞かれる音量である割りには、一番アラが見えにくいです。ありがたいですね笑
最後はこの音量でもチェックしましょう。

小さな音量

小さな音は、パート間の音量のバランスを確認しやすいです。特に、歌がカラオケに埋もれしまっていないかどうかの確認は、実は小さな音でしか確認できません。大きな音なら多少埋もれていても聞こえてしまいますからね。
エフェクトや音色を作りこんだら、次に小さな音でバランスの確認をしてくださいね。

さらに良いモニタ環境を目指す

モニタ環境にはゴールはありません。

よりよい設置状況にするには、奇数分割法も取り入れるとさらに良くなります。

このあたりは、上級編でまとめて行きますね。

ラジカセの威力

メインのモニタスピーカーだけでなく、ラジカセのようなサブモニタ環境もあればさらにミックスがやりやすくなります。

ラジカセでのモニタは、メインモニタで小さな音で確認するのと同じような効果があり、歌とカラオケとのバランスがわかりやすかったりします。

また、歌のテイクの良し悪しは、実はラジカセの方がわかりやすかったりします。ピッチのずれとかがよりわかりやすくなります。

プロのレコーディングスタジオには、ほぼ必ずといっても良いほどラジカセが置いてあり、しかもほとんどがSONY製です笑

歌ってみたのミックスに最適なモニタスピーカー

モニタスピーカー

それでは最後に、おすすめモニタスピーカーの紹介をしておきます。

あなたの実力と将来性を考えて、最適のスピーカーを選んでくださいね!